ラスト・チャンス シーズン1

素行や成績に問題を抱えた選手が多く集まる短大のイースト・ミシシッピ・コミュニティカレッジ (EMCC) のフットボールチーム、
EMCCライオンズに焦点を当てたNetflixオリジナルドキュメンタリードラマ。
皆がここで活躍し強豪チームを擁する4年制大学に編入しようと奮闘し、
またコーチや教師たちが選手たちを支える姿を描く。
という風に書くと熱血コーチと不良生徒が織り成す人間ドラマと言うか少年漫画チックなノリを思い描きそうだけど、
さにあらず、ヘッドコーチはやたらと口が悪く熱血というよりスパルタ指導、
選手は20歳そこそこの問題児ぞろいなだけあって、すぐにキレたりふてくされたりでなかなかスキッとしない。
学習支援アドバイザーのブリタニー先生なんかがしつこいくらいサボるな遅刻するな勉強しろと言うんだけど、
どいつもこいつも崖っぷちなくせに全然身が入らない。
ブリタニー先生の苦労話だけで1話作れそう。
でもそれだけ親身になって選手に接しているだけに、最後のハグはなんか感動的。
まさにもう1人のおかん。
あとこれはお国柄の違いなのかもしれんけど、目上の人と話すときにヘッドフォン付けて音楽聴いてたり
スマホいじってたりハンドポケットで話を聞いてたりと、このへんの態度にちょっぴりカルチャーショック。
ドキュメンタリーなだけあって、必ずしも順風満帆とは言えない展開で、
この予想のできなさがまた面白い。
連勝が途絶えたり大乱闘で優勝の望みが消えたり、選手も希望のオファーがなかったりと、
苦い部分も多い。
そしてその度に気持ちが折れて投げ出す選手も出てくる。
しかし、アメリカは学業成績に厳しいねえ。
どれだけ才能があっても、成績が伴わなければそれまでと言うドライさ。
元横浜中日の谷繁が高校受験の時に名前さえ書けば合格にしてやると言われて
「谷しげ元信」と書いたという都市伝説を思い出す。
選手では、QBのジョンとワイアット、RBのDJ、DLのオリーがフィーチャーされている。
ワイアットが1番まともな感じで現実を考えてる。
オリーはスゴイバカっぽいんだけどどことなく憎めない。
ジョンはシーズンラストの試合で6度のタッチダウンが凄かったな。
と言うか、QBって基本パスだけだと思ってたw
アメフトのルールはよくわからんけど、ロングパスが通るシーンは見てて気持ちいい。
アレはカッケーわ。
QBコーチのトリケットの話は興味深かった。
現役時代、脳震盪を隠してプレーしその後露見して精密検査の結果、引退を余儀なくされた。
今でも脳に問題を抱えてはいるが隠してプレーしたことに後悔はない、
正直に申告していたらもっと早く引退させらただろうから、
そしてフットボールは自分全てだと言い切るその姿にアメリカのフットボール熱の一端を見た気がする。
そう言えば、ジョンが1部リーグの強豪オーバーン大学にスカウトされて、
署名式をわざわざ出身高校でやる上にそのことをアナウンスまでするとかアメフトマジ凄い。
アメフトの選手って、みんなマッチョだとばかり思ってたけど、
腹の肉がズボンからはみ出るくらいのデブが結構いたのが意外で笑った。
と言うわけで、EMCCを取り巻く人間模様は面白く魅力的でしたな。
シーズン2も続けて視聴。
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