ごった日記

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AI(アイ)に負けた夏/土橋真二郎

変換 ~ 101

高度なAIを有し、外見もほとんど人間と変わらないアンドロイドが存在する世界。
恋愛成功率100%の恋愛シミュレーションのバグで運命の相手の情報が失われたと
女性アンドロイドのライズに聞かされた秋山明は、ライズがトレースした女性の記憶を取り戻すため、
ライズとデートを重ねていくことになる。

面白かったけど、私でも先が読める展開なのはどうなのよと思わんでもない
とは言うものの、デートをすることで「彼女」の記憶を取り戻し行方を探し「赤い糸」を結ぶ、と言うストーリーラインは、
男女の掛け合いが巧みな作者ならではの面白さがあるね。
そこに、「彼女」の人格で秋山とデートするライズとライズ本人の人格が絡み合うことで、
真相に近づいていく、と同時にその関係性が縺れていく流れがいい。
何より、2つの人格を使い分けるライズの心情に萌えずにはいられない
「彼は私のボディを丁寧に優しく、心を乱暴で雑に扱い続けた」と言う、終盤の独白が素晴らしい。
「彼女」の方は、ライズが魅力的すぎたため、どうでもよかったりした
ストーリー的には重要なんだけどね…。
秋山は良くも悪くも普通な感じ。
いつもの土橋作品の主人公と比べても、セクハラ度もロジカルさも弱かったのが残念
不満点もないけどね。
出番は少ないものの、姪っ子の有沙も可愛かったね。
年齢に似合わず知的で冷静、母親譲りの保護者気取り、一方で年齢相応の無邪気さや生意気さがあったりと、
ライズに負けず劣らず魅力的でしたわ。
秋山との最初と最後の距離感の変化も、リアルっぽくて好き。

上でストーリー展開は読めた、とは言ったものの、序盤のライズのセリフが伏線だった事と、
爽やかなラストは良かったよ。
土橋真二郎のMW文庫作品の中では、初めてのハッピーエンドかな?

「で、でも、話を聞いてると、急いで恋人にしようとしすぎというか。
恋愛はもっとゆっくりと育むのが自然というか…」
「速度ですか?速いからといって価値が下がることはありません。
ウサイン・ボルトがベルリンで打ち立てた9・52秒は世界の人間を感動させ、
今でもはっきりと私の目に焼き付いています」
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