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2017-11

わたしは、ダニエル・ブレイク 5点 - 2017.04.16 Sun

変換 ~ 089
イギリス北東部ニューカッスルで大工として働く59歳のダニエル・ブレイクは、
心臓の病を患い医者から仕事を止められる。
国の援助を受けようとするが、複雑な制度が立ちふさがり必要な援助を受けることが出来ない。
悪戦苦闘するダニエルだったが、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、
交流が生まれる。貧しいなかでも、寄り添い合い絆を深めていくダニエルとケイティたち。
しかし、厳しい現実が彼らを次第に追いつめていく。
(公式より)

ネタバレ有り。

面白いけどシンドい
面白いと感じたからこそ、ダイレクトに息苦しさが伝わってきてシンドくなった。

ドラマチックな不幸の連鎖が続くわけでもなく、割と淡々に進む感じ。
心臓の病気で仕事ができなくなり、行政から支援手当を求めようとすると
さんざん電話で待たされたり予約を取れと言われたり、履歴書講座に通えと言われたり、
果てはオンラインのみで対応と言われ59歳で大工一筋で生きてきたダニエルには完全に門外漢、
ようやく申請が通ったと思ったら、働けないのに求職活動の実績を作れと言われる。
しかも、どんなに無意味なことでも行政の言ったとおりにやらないと、
手当がもらえないどころか違反とされさらに先伸ばしさせられる。
せっかくあちこちに履歴書配ってきたよって言ったら証拠出せとかお前そんなこと言ってなかったやろ!
できるだけ手当を支給しないよう、システムを複雑化しているのがよくわかる
寝室税とかエグ過ぎ。
これら一連のシーンの、ダニエルと行政側のやりとりでダニエルの憤りがよくわかる。
わざとらしく激昂することもなく、市井の人間を実に上手く演じていたね。
観る前までは、この手のドラマにありがちな頑固な偏屈ジジイとばかり思ってたけど、
実際は口うるささはあるものの、優しい目が印象的の誠実な人柄で、
隣人のチャイナと軽口を叩き合う部分もある。

ケイティ母子、かつての仕事仲間、職安で唯一親切に対応してくれたアン、隣に住む若い黒人のチャイナ、
フードバンクの人々、生理用品を万引きしたケイティを見逃してあげたスーパーの責任者、
ダニエルにパソコンを教えてくれる人たちと、
ダニエルの周囲はみんな親切で気のいい人間ばかりで、
でもそれが事態の好転を生まないのがまたキツい。
同じ低所得者の優しさなんて役に立たないと言う嫌なリアル
逆に、アン以外の行政側の人間はちょっと悪意がありすぎじゃないかというくらい、クソに描かれているけど。
金髪女は態度も高圧的で、あんなの現実にいるんかいと思うくらい
ツイートしたら炎上案件になりそう。

そんな中、ケイティ母子との交流が心の癒しに…となるかというとそうでもなく
子供2人は愛らしくてダニエルとのちょっとしたやり取りは良かったけど、
ケイティはケイティで独り身のダニエルと違い2人の子供を抱え収入も蓄えもほとんどなく、
ダニエル以上に追い詰められている状況。
食べ物は全て子供にやり、空腹が限界に来てフードバンクでもらった缶詰を
その場で開けて貪ってしまうシーン
は、やりきれない辛さを味わいましたよ…。
同時に、『君は悪くない』と労わるダニエルの優しい声音に慰められましたね。

終盤、ある出来事からケイティとつながりを断たれ、蓄えもなくし、
絶望に只中にあるダニエルを訪れたケイティの娘のデイジーの言葉がグッとくる
『ダニエルは私たちを助けてくれたの?』
『たぶんね』
『じゃあ今度は私に助けさせて』

何よりも尊厳を大事にし、自分は人間であって犬じゃない、
税金はちゃんと払ってきたと言うダニエルの台詞は胸を打つ


ケン・ローチ作品は、どれほど評価高くても「エリックを探して」以外は
評価ほどには楽しめなかったけど、本作は素晴らしかった。
基本的にはまんまケン・ローチって感じなんだけどね。
何が違うんだろ。
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